大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

最高裁判所第二小法廷 昭和37(オ)1065 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人らの負担とする。

理 由

上告代理人石黒淳平、同古川清箕の上告理由第一点について。

所論は、原判決が、本件建物の建築取得者はCに非ずして、上告人株式会社Aで

ある旨判示したことにつき、理由不備、理由齟齬の違法があると主張するものであ

るけれども、原判決の右判示は、その挙示する証拠関係、事実関係からこれを肯認

し得ないことはなく原判決に所論の違法は存せず、論旨は、ひつきよう、原審の認

定にそわない事実を主張して、原審の適法にした証拠の取捨判断、事実の認定を非

難するに帰し、採るを得ない。

同第二点について。

原判決の所論判示は正当としてこれを肯認し得る。所論引用の各判例は本件に適

切でなく、原判決に所論の違法は存せず、論旨は、ひつきよう、原審の認定しない

事実を主張して、又は独自の見解に立つて原判決を非難するに帰し、採るを得ない。

同第三点について。

所論は、原判決が、上告人株式会社Aは、他の賃貸借契約の有無に拘らず、前記

土地賃料相当の損害金一ケ月金一〇四〇円を少くとも昭和三〇年八月一日より支払

う義務がある旨判示したことにつき、理由不備並びに法令および判例に違反する違

法があると主張するものであるけれども、原判決の右判示はその認定せる事実関係

から、正当としてこれを肯認し得る(最高裁判所昭和三三年(オ)第五一八号同三

五年九月二〇日第二小法廷判決、民集一四巻一一号二二二七頁参照)。原判決に所

論の違法は存せず、論旨引用の判例の見解は当裁判所の採らないところであり、論

旨は、ひつきよう、原審の認定していない事実を主張して原審の適法にした事実の

- 1 -

認定を非難するか又は独自の見解に立つて原判決を非難するに帰し、採るを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条、九三条に従い、裁判官全員の一致で、

主文のとおり判決する。

最高裁判所第二小法廷

裁判長裁判官 奥 野 健 一

裁判官 山 田 作 之 助

裁判官 草 鹿 浅 之 介

裁判官 城 戸 芳 彦

裁判官 石 田 和 外

- 2 -

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!